2026年7月・8月のご相談事例|墓じまい・相続・住宅ローン・介護タクシーなど
2026年7月から8月頃に、MiRAIL行政書士事務所へ寄せられたご相談の一部をご紹介します。
今回は、単に取扱業務を並べるのではなく、「どのようなことで困っていたのか」「何を確認する必要があるのか」「どのような順序で整理していくのか」が伝わる形にまとめました。
手続きの名前が分からなくても、問題ありません。「お墓を移したい」「昔の借金の請求が届いた」「事業を始めたいが、最初の一歩が分からない」といった段階から、必要な確認事項を一つずつ整理できます。
プライバシー保護について
掲載事例は、守秘義務およびプライバシー保護のため、実際の相談内容を一部変更・一般化しています。複数の類似事例を組み合わせて一つの事例としている場合もあり、特定の相談者・依頼者・相手方を示すものではありません。
1.墓じまい・改葬|「お墓を移したいが、何から確認すればよいか分からない」
相談内容
現在のお墓を整理し、別の墓地や納骨堂へ移したいものの、寺院、墓地、市区町村のどこから話を始めればよいか分からない、というご相談です。
確認するポイント
- 現在のお墓・墓地の所在地と管理者
- 埋葬・収蔵されている方と人数
- 新しい納骨先と受入れの確認
- 墓地使用者、親族、寺院等との確認状況
- 改葬許可申請に必要な書類
どのように整理するか
墓じまいは、墓石を撤去する工事だけでは終わりません。まず現在の墓地と埋葬されている方を確認し、新しい納骨先を決めたうえで、現在の墓地がある市区町村へ改葬許可を申請します。寺院や墓地の管理者との手続き、必要に応じた親族間の確認も含め、誰に・何を・どの順番で確認するかを整理して進めます。
2.金銭消費貸借契約|「個人間のお金の貸し借りを口約束のままにしたくない」
相談内容
知人や親族など個人間でお金を貸すにあたり、後から認識が食い違わないよう、条件を契約書にしておきたいというご相談です。
確認するポイント
- 貸付金額と金銭を渡す時期・方法
- 返済期限、一括払い・分割払いの別
- 毎月の返済額、返済日、振込先
- 利息と遅延損害金の有無
- 期限の利益を失う条件と返済が遅れた場合の取扱い
どのように整理するか
契約書には、貸した金額だけでなく、返済の具体的な運用まで落とし込むことが大切です。たとえば分割払いなら、初回と最終回の支払日、振込手数料、一定の滞納があった場合に残額を一括請求できる条件なども確認します。双方が実際に守れる内容かを確かめ、将来問題になりやすい部分を先回りして、後から読み返しても分かる文書に整えます。
3.相続人の一人と長年連絡が取れない相続|「どこに住んでいるか分からない」
相談内容
相続手続きを進めたいものの、相続人の一人と長年連絡がなく、現在の住所も分からないというご相談です。
確認するポイント
- 戸籍を収集して法定相続人を確定できるか
- 戸籍の附票等から住所を確認できるか
- 遺言書が残されていないか
- 預貯金、自動車、不動産など、どの財産があるか
- 遺産分割協議をどのように進めるか
どのように整理するか
連絡が取れない方を除外して進めることはできないため、まず戸籍で相続関係を確定し、戸籍の附票等で住所をたどれるか確認します。同時に遺言書の有無と相続財産を整理し、遺産分割協議の前提を整えます。住所を確認しても連絡がつかない場合や、調査しても所在が分からない場合は、家庭裁判所の手続きが必要になることもあるため、その段階で適切な専門家への相談を検討します。
相続財産の確認方法を詳しく見る | 相続・遺言サポートを見る
4.離婚時の住宅ローン・連帯保証|「離婚の話は進んでいるが、住宅ローンが残っている」
相談内容
離婚後に誰が自宅へ住み続けるかは話し合っているものの、不動産の名義や住宅ローン、連帯保証の扱いが決まっていないというご相談です。
確認するポイント
- 誰が住み続けるのか、不動産の名義と持分はどうなっているか
- 単独ローン、ペアローン、連帯債務のどれに当たるか
- 連帯保証人がいるか、今後誰が返済するか
- 将来の売却や持分移転を予定しているか
- 金融機関へ何を確認する必要があるか
どのように整理するか
夫婦間の離婚協議書に「一方が返済する」「連帯保証から外す」と書いただけで、金融機関とのローン契約や保証関係が当然に変わるわけではありません。まず現在の契約と登記を確認し、金融機関の承諾や審査が必要な事項を分けます。そのうえで、今できる合意と、借換え・売却・完済後の持分移転など将来行う手続きを分け、期限や協力事項を協議書に整理します。
5.婚姻継続のための夫婦間合意書・誓約書|「離婚はせず、今後の約束を書面にしたい」
相談内容
離婚を望んでいるわけではないものの、同じ問題を繰り返さないため、今後の夫婦生活に関する約束を書面で確認したいというご相談です。
確認するポイント
- 今後、双方が守る約束
- してはいけないことと、その範囲
- 生活費や家計管理など金銭に関する事項
- 生活上の役割や連絡方法
- 約束に反した場合の確認・話合いの方法
どのように整理するか
合意書や誓約書の目的は、一方的に相手を罰することではありません。抽象的な言葉だけでなく、誰が何をするのか、いつ確認するのか、問題が起きたときにどのように話し合うのかを具体化します。双方の認識をそろえ、後から「言った・言わない」になることを防ぎながら、今後の生活で実際に守れる内容に整えることを大切にします。
6.消滅時効援用|「かなり以前の借金について、突然請求書が届いた」
相談内容
長い間連絡がなかった借入れについて、債権者や債権回収会社などから突然請求書が届き、どう対応すべきか分からないというご相談です。
確認するポイント
- 最後に返済した時期と当初の返済期限
- その後に支払いや支払約束などの債務承認をしていないか
- 過去に訴訟、支払督促、判決などがなかったか
- 適用される時効期間と、その起算点
- 時効援用の意思表示をどのような文書で行うか
どのように整理するか
借金は、古いというだけで自動的になくなるわけではありません。まず資料と経過を確認します。紛争性がなく、行政書士が対応できる範囲で時効援用の意思を書面化できる場合には、内容証明郵便等の利用を検討します。裁判所から書類が届いている場合、債権の有無や金額に争いがある場合、交渉や訴訟対応が必要な場合は、行政書士の業務範囲を超えるため、速やかに弁護士へ相談する必要があります。
7.介護タクシー開業|「先に会社を作ればよいのか」
相談内容
介護タクシーを始めたいが、法人を設立してから許可を取るのか、車両や営業所を先に決めるのか、順序が分からないというご相談です。
確認するポイント
- 法人・個人の選択と、法人の場合の事業目的
- 営業所、車庫、車両が許可要件を満たすか
- 運転者の免許・体制と開業後の運行体制
- 必要資金と開業までの資金計画
- 運賃・料金、運送約款、一般乗用旅客自動車運送事業の許可
どのように整理するか
会社を設立しただけでは、介護タクシーとして営業を始めることはできません。計画によっては、法人設立や車両購入より先に許可要件を確認した方が安全です。MiRAIL行政書士事務所では、運送業の実務経験を踏まえ、許可申請だけでなく、許可後の車両登録、運賃等の手続き、帳票の整備、運輸開始届までを見通します。実際に事業を開始できる日から逆算し、無理のない順序に組み立てます。
8.非営利型一般社団法人|「家族で設立したいが、非営利型にできるのか」
相談内容
家族を中心に一般社団法人を作りたいが、設立すればそのまま税法上の「非営利型法人」になるのか、というご相談です。
確認するポイント
- 一般社団法人の社員、理事、代表理事を誰にするか
- 理事の人数と、それぞれの親族関係
- 法人の目的、事業内容、利益の取扱い
- 剰余金の分配や残余財産について定款にどう定めるか
- 税法上の非営利型法人の要件を継続して満たせるか
どのように整理するか
一般社団法人として設立できることと、税法上の非営利型法人に該当することは別の問題です。非営利型法人には、定款の内容だけでなく、理事とその親族等が理事総数に占める割合など、組織運営の要件があります。そのため、家族だけの役員構成では要件を満たしにくい場合があります。まず希望する運営体制を図にし、定款案と役員構成を確認します。最終的な税務判断は、必要に応じて税理士等と連携して確認します。
9.農地転用|「農地を取得して、別の用途に利用したい」
相談内容
農地を購入・取得し、資材置場、駐車場、建物敷地など農地以外の用途で利用したいが、どのような確認が必要か分からないというご相談です。
確認するポイント
- 取得方法と転用目的(農地法第5条の許可等が必要か)
- 土地利用計画と配置図
- 道路への接し方、車両の出入り、造成の内容
- 雨水・汚水の排水先と処理方法
- 周辺農地、道路、水路への影響と関係機関との協議
どのように整理するか
農地転用では、「何に使うか」だけでなく、その計画が現実に実行でき、周囲へ支障を及ぼさないかも確認されます。転用により地面を舗装したり盛土をしたりすると、雨水の流れが変わり、隣接する農地、道路、水路へ水が流れ込むことがあるため、排水計画も重要です。土地の状況と利用計画を図面で整理し、農業委員会や関係部署との事前確認が必要な事項を洗い出してから申請準備を進めます。
手続きの名前が分からない段階から整理できます
今回の9事例に共通するのは、最初から必要な書類や手続きの名前が分かっていたわけではない、ということです。
MiRAIL行政書士事務所では、まずお話と手元の資料を確認し、次の点を整理します。
- 今、確認できている事実
- まだ確認が必要なこと
- 行政書士が作成・申請できる書類
- ご本人による確認や、関係機関との協議が必要なこと
- 弁護士、司法書士、税理士など他の専門家が必要になる可能性
「何の手続きになるのか分からない」「まだ依頼するか決めていない」という段階でも、まず論点を整理するところからご相談いただけます。ご相談内容を確認したうえで、当事務所が対応できる範囲、進め方、必要書類、費用の目安をご案内します。
掲載内容と行政書士の業務範囲について
- 掲載事例は、守秘義務およびプライバシー保護のため、実際の相談内容を一部変更・一般化しています。複数の類似事例を組み合わせている場合があります。
- 実際に必要となる手続き、必要書類、審査、対応方法は、個別の事情や管轄する行政機関・金融機関等によって異なります。
- 行政書士は、官公署に提出する書類、契約書・協議書・内容証明などの権利義務に関する書類の作成や、そのための相談・手続き支援を行います。
- 相手方との交渉、法的紛争、裁判所手続き、訴訟対応は弁護士、不動産登記は司法書士、税務判断・申告は税理士など、他の専門家による対応が必要になる場合があります。

